やってきた二つの島――浜田の「まんが日本昔ばなし」
◆まんが日本昔ばなし
アニメ「まんが日本昔ばなし」で浜田市の昔話が取り上げられた記憶がある。長者が島を招き寄せるような内容だった。オープニングに「島根県浜田市」とクレジットされていたのだろう、浜田の話だと興味を持って観た記憶がある。
そのエピソードは「やってきた二つの島」というタイトルで昭和57年(1982年)7月17日にオンエアされたものだった(演出:やすみ哲夫 文芸:沖島勲 美術:内田好之 作画:森田浩光)。タイトルで検索すると、浜田市の民話を集録したサイトがヒットする。
◆大島と小島
やってきた二つの島
http://fish.miracle.ne.jp/maygreen/minwa.files/minwa9_a.htm
(※アドレスをコピペしてください)
出典は「浜田市の民話3」(浜田市立図書館, 昭和52年)とある。
読むと、島を招き寄せるのではなく、庄屋さんが長浜の海の方が綺麗だぞと誘導する内容だった。瀬戸ヶ島のことだろうかと思っていたが、湾の反対側、長浜の方の話だった。
大島付近から眺めた長浜町と海上保安庁の巡視船
大島。現在は地続きとなっている。天満宮の鳥居が見える。
大島と小島の間は入り江になっている。
この二つの島、大島と小島は商港の北に実在、地図でも確認できる。僕は浜田でも東の方の出なので、漁港より西はよく知らない。長浜の人達には馴染みのお話なのだろう。
天満宮
で、実はそれほど面白い話だとは思わなかった。ほのぼのした話だが、浜田なら「犬島・猫島」などの方が面白いのではないかと思ったことを憶えている。長浜の人、スミマセン。
確か「島根県浜田市」とクレジットされていたはずなので、浜田市誌に収録されているのかと思ったのだが、市誌にはそれらしきお話は収録されていなかった。出典は分ったが、浜田市立図書館のWEB-OPACで検索するとヒットしない。島根県立図書館での所蔵は確認できた。
◆浜田港は天然の良港か?
昔、お古の地理の教材を読んだとき、浜田湾、浜田港は天然の良港とは言えない。なぜか考えよといった設問があって、疑問に思ったことがある。
防波堤と矢箆島、馬島、瀬戸ヶ島とマリン大橋
帰省した際読んだ市報に書いてあったのだが、上に掲示した防波堤のことかもしれない。北風とそれに伴う波浪を避けるために建設されたもの。たとえば、境港は島根半島の突端が北風を防ぐ天然の良港だとか。
ちなみに、江戸時代までは浜田城東の外浦湾が風避けの良港として栄えていた。色町もあったという話には驚かされた。
他、水深もあるだろう。現在は物流面で国際標準規格のコンテナを積んだトレーラーが走る道も課題として挙げられるのだとか。
山陰道が整備される理由の一つとして、国道9号線は国際標準規格のコンテナを積んだトレーラーが通れない箇所があるからだとのこと。
※「やってきた二つの島」のスタッフ一覧、放送日は「狢工房」(http://mujina.agz.jp/index.html)を参照した。
記事を転載 →「広小路」(※一部改変あり)
| 固定リンク
「浜田市」カテゴリの記事
- 「べらぼう」に松平康福が登場(2025.01.21)
- 利用者登録を行う(2024.12.20)
- キヌヤ長澤店が新装オープン 2024.12(2024.12.13)
- 新店舗オープンまでどうするか(2024.12.01)
- 転入届を出す(2024.11.18)
「まんが日本昔ばなし」カテゴリの記事
- サイトが消える(2021.12.22)
- 伝説から昔話へ――渡廊下の寄附(2019.06.30)
- 隠れ里か猿神退治か浦島太郎か――高田六左衛の夢(2017.09.24)
- 母の面と鬼の面――母思いの孝行話(2017.09.16)
- 牛鬼と影ワニ(2017.01.07)