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2008年5月18日 (日)

小雨まじりの日本海

映画「砂時計」を観る。僕はドラマから入った口だが、原作漫画が10巻、ドラマが30分もので60回の長編を2時間でしっかりまとめたという印象。藤のエピソードは大幅にカットされ、大人になってからはセリフでのみ語られる。杏のトラウマを強調していたのが特徴か。

背景の景色が美しく映画らしい画づくりと思う。日本のドラマは暖かい色調を好むのか、フィルム調の画は少ない。ドラマ版砂時計もそうである。

ドラマと映画でキャストを比較してしまうが、ドラマ版は子役→大人で雰囲気が似た人をキャスティングしている印象。

杏の祖母の家は山あいに設定されている。ドラマではJR山陰本線からそれほど離れてない、沿岸部の地域のようだった。雪のシーンだけ三瓶山麓にワープするので、どちらのイメージが原作漫画に沿っているか分からない(1巻冒頭だけしか読んでない)。

パンフレットで確認すると、浜辺のロケ地はなぜか琴ヶ浜でなく浜田市から江津市にまたがる石見海浜公園である。大悟が勤務する三階小学校はそのままで登場か。浜田市内の高校生たちもクレジットされていた。

余談

浜辺のシーン。曇り空で雲が日本海の方から流れてくるが、昨年、波子に出かけたときがそんな天候だった。雲が関東のそれより低く、気候の違いを感じさせる。石見海浜公園の東端の磯に神社があって、その上に公園が整備されている。日本海が見渡せるのだが、海から流れてくる湿り気を帯びた風が肌に心地よく趣があった。小雨まじりの石見海浜公園は案外ムードがあっていいかもしれない。

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