(番外編)般若とモドキ
横浜市歴史博物館で「里神楽の魅力と伝承」講演を聴く。僕は石見神楽が盛んな地域の出身だが、演目は若干異なるようだ。むしろ記紀に比較的忠実かもしれない。関東の里神楽ではモドキという道化役がいて、滑稽な仕草をする。この辺も地域性の違いだろうか。
聴衆はほとんどがお年寄りで、僕ですら若い部類に入ってしまった。伝統の継承が若干危惧されているようだが、やはり子供の頃から親しまないと中々人が集まらないだろう。
その他、企画展をみる。講演でも触れられていたが、明治期に政府の統制を受けた時期があり、きわどい表現は規制されたとか。シャーマン的要素(トランス状態になり占う)もそのときに失われたようだ。現在の演目は明治期のものの延長上にあるとか。
明治期の統制として台本の内容に対して「試験」と呼ばれる審査があったようだ。
シャーマニズム的な色彩を残すものとして島根県の大元神楽が挙げられていた。
そういえば般若の面の解説があった。般若になる前に「半成(はんなり)」という別に面があるそうだ。女心は僕には一生理解できないかも。
記事の転載先 →「広小路」
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