メカ

2013年7月28日 (日)

男の子の必読書?

宮崎駿監督の「風立ちぬ」は未だ観ていないのだけど、堀越次郎は戦闘機だけでなく、戦後は日本初の国産旅客機YS-11の開発にも携わっている。YS-11と新幹線の開発史は日本人の男の子にとって必読書だろう。

高橋団吉「新幹線をつくった男 島秀雄物語」

この本は島秀雄という鉄道技術者を通して描いた日本の鉄道開発史。「新幹線をつくった男」というタイトルだけど、実は蒸気機関車のD51(愛称:デゴイチ)について多くページが割かれていて、湘南電車と呼ばれる80系についてはそれほど紙数を割いていない。

日本の鉄道史は狭軌を選択してしまったことが後々まで尾を引いている。狭軌から標準軌に一気に変える構想があったらしいが実現に至っていない。戦前には弾丸列車の計画がスタートする。

もう一つ日本の国土が抱える問題。大陸に比べて日本の地盤は弱く軸重を大きくとることができない。

軸重。鉄道模型を裏返してみれば分かり易いけれど、鉄道列車は左右の車輪を一本の太い車軸で繋いでいる。大抵の場合、列車には前後に台車が配置され、一つの台車は2軸で構成される。つまり、4本の車軸で車両、乗客、貨物の重量を受け止めていることになる。

この軸重が大きくとれないという問題を新幹線では電車形式、(現在は一部例外があるが)全ての車両がモーターで駆動するオールM編成とすることで解決した。

唯一、予測できなかったのが降雪対策だったそうで、今でも関ヶ原の積雪時は遅れが発生したりする。東北・上越新幹線でこの問題は解決される。

新幹線とD51が併存していた時期もあって、今から思うと不思議な感じもする。山陰本線は最後までD51が走っていた路線で、最後の走行はうちの地元から米子へ向けたものであった。残念ながら蒸気機関車の記憶はない。

余談。
兵庫県の加古川バイパスは元々は弾丸列車計画で用地買収されていたものだとか。早い段階で高速道路が開通したのだけど、その分設計が古く、流入路が非常に短くて事故が多い。

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2013年6月 2日 (日)

無音で「?」

深夜、コンビニから出る。そこは交差点なのだけど、信号待ちをしている車を見てふと「?」と思う。で、ああ、あれはハイブリッド車なのかと気づく。エンジンのアイドリング音がしない。信号が青になって発進。これもモーターのみで走行しているっぽい。もうハイブリッド車は珍しくないけど、意外とそういう場面に遭遇していなかった。

鉄道ではエンジンで発電してモーターで走行するタイプの機関車は昔からあった。鉄道だと走行パターンが限られ、制御し易いから。現在でもJR北海道でハイブリッド式の機関車が現役のはず。

※トヨタ・プリウスが衝撃的だったのは、基本エンジンで走行しつつ、状況に応じてエンジンのパワーを発電と駆動の双方に振り分ける。一方で、モーターでの単独走行、また、発進時などエンジンに負荷のかかる状況下のでのアシスト的用法、更にブレーキ時のエネルギー回生(※摩擦で運動エネルギーを熱エネルギーに転換、放熱して捨てていたのを回収)を行なう等々複雑な制御を乗用車でやってのけたから。

僕の出身地だとDF50というディーゼル機関車がそうだった。父が国鉄の機関士で、多分DF50の話だったと思うのだけど、ドイツだったか外国にライセンス料を払っていたという話を記憶している。変速ショックが大きいという話も聴いたことがあるのだけど、これはDD54かもしれない。結局、山陰本線で残ったのはDD51だった。

そのDD51も最近では見かけなくなった。JRが旅客と貨物で別会社になったこと、機関車で牽引する場合、進行方向に合わせて機関車をつけ替えしなければならないこと、ローカル線の場合、気動車の方が柔軟な編成が組めるからというのが主な理由らしい。←今読んでる本の受け売り。

身近なところでは、ハイブリッド式路線バスの市場投入もそう遠くない将来実現されるだろう(※既に一部メーカーで実績あり)。路線バスはゴー&ストップの多い走行パターン。

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2012年8月20日 (月)

今は4ドアでないと売れないけど

サッカー日本代表の試合を観ていると、ハーフタイムにホンダのCMが流れた。ホンダの過去の名車が並んでいる。冒頭は見逃しているのだけど、気づいた範囲では初代プレリュード、シビック、シティ、NSX、フィットなど。今と違って2ドアもしくは3ドアハッチバックが多い。

工業デザインだと、エモーショナルな美 ←→ 機能美 と分けられるだろうか。CMで紹介された車たちは美しいとはいえないけど、2ドアながらも後席の居住性に十分に配慮したデザインとなっていて、機能的で賢いデザインと言えるか。

最近のホンダ車は段々と目つきが悪くなっていった。後ろにつかれて威圧感を感じさせないデザインとは正反対の方向性。

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2012年8月13日 (月)

リアルロボット

人が乗って操縦できる大型ロボット・クラタスの存在を知る。

全高4メートル、重さ4トン。4トンという重さがリアルだ。重量級のSUVで重さが約2トンくらいなのでそれくらいかと想像していたけど、実際にはその倍あった。これは軽量化でグンと軽くなる可能性はあるだろう。

基本、油圧アクチュエーターで駆動する。重機・建機メーカーのパーツを流用しているらしい。こういう大型ロボットを実際に作るとしたら、やはり重機・建機メーカーになるのだろうか。

ドローン(4軸ヘリコプター)を飛ばして俯瞰映像を得る。つまり、安全のためには俯瞰する視点が必要ということで、ここら辺実際に作ってみないと気づかない点かもしれない。

全高4メートル、車両制限令では全高3.8メートルまでと定められている。これをオーバーすると信号や標識にぶつかる可能性がある。

Wikipedia「コードギアス」の項目で、人型のデザインだと4メートルのサイズでは成り立たない(人が乗れる十分なスペースを確保できないという意味だろう)とあった。これも意外だった点。

二足歩行は将来の話。映画「ロボジー」を観ていて、人型から走行型(肩に車輪がついている)にトランスフォームするロボットが登場していたけど、実際保管時のことを考えると、腰高なロボット形態より車両形態の方が安全かもしれない。

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