変化球の忠臣蔵――身代わり忠臣蔵
映画「身代わり忠臣蔵」を見る。変化球の忠臣蔵だった。吉良上野介の孫の義周はいなかったことになっているらしい。それにしても現代の役者さんは細面の人が増えた。ちなみに、原作者が脚本を書いていた。
映画「身代わり忠臣蔵」を見る。変化球の忠臣蔵だった。吉良上野介の孫の義周はいなかったことになっているらしい。それにしても現代の役者さんは細面の人が増えた。ちなみに、原作者が脚本を書いていた。
左高例「オール・ユー・ニード・イズ・吉良 ~死に戻りの忠臣蔵~」を読む。オールユーニードイズキルのオマージュ作品。要するにループものの忠臣蔵である。吉良視点で描かれる。
小説家になろうで人気の作品だったそうで、Amazonでも670件ほど星がついている。
実は自分も(劇中劇だが)忠臣蔵ものの中編を書いているのである。自分のはおバカ作品で一部の人からは「エドウッド級」の評価を得た。書いている本人まで馬鹿だと思われて酷い目に遭ったこともある。
自分も小説家になろうにアップロードしたが13ptしかつかなかった。才能がないということだろう。現在はAmazonで電子書籍として販売しているが、レビューは全くつかない。
映画「決算!忠臣蔵」と「ターミネーター:ニュー・フェイト」をハシゴする。実際の元禄赤穂事件でも瑤泉院の化粧料から討ち入りの費用が出ていたはずで、結構ぎりぎりの線で浪士たちが活動していたことは確かだろう。ターミネーターは今回のターミネーターはどうやっても倒せない的に印象付ける強さを見せた。テンセントは中国の企業だろう。今回のターミネーターは中華資本による作品でもあるようだ。
テレビで放送されていた「忠臣蔵外伝 四谷怪談」を視聴。午前中から高岡早紀のおっぱいが拝めるとは思わなかった 。いや、でかければよいというものでもないと思うのですが (^ ^;
それはさておき、ダークな時代劇という印象で、もう20年以上前の作品だけど、当時はフィルム撮りか、好ましく感じる。
デジタルでもそんな違いが出るか分からないが、最近のは雰囲気を出そうとしてかホワイトバランスをいじっているのが気になったりする。
近所のシネコンで字幕版「47RONIN」を観賞。忠臣蔵を西洋騎士道もの風に組み換えた雰囲気だった。最後の討入りは何故か影の軍団を連想してしまった。真田さんの若い頃の仕事だからか。
……背景美術は(日本人からすれば違和感ありありだけど)凝ったものだった。次は逆にシンプルというか抽象的な世界・演出が見られないかなと感じた。
池宮彰一郎「忠臣蔵夜咄」を読む。忠臣蔵にまつわる随筆と対談などを収録したもの。「四十七人の刺客」や「最後の忠臣蔵」執筆の裏話が聞けてスラスラと読み進める。二日ほどでほとんど読んだことに自分でも驚く。普段は集中力が続かないのだ。
「四十七人の刺客」は小説で「最後の忠臣蔵」は映画でと僕が触れた媒体は異なるが、予備知識があるから読み進め易かったのだろう。こうして池宮流の思考に知らず知らずの内に染まっていく訳だ。
とはいえ、全部が全部正しいとは思わない。5万石の大名が千数百両の捻出に汲々としているのに討入り費用を数万両と見積もったりしている。
塩の専売で裏帳簿が云々と推測しているが、もしあったとしてもそれは開城前に逐電した大野九郎兵衛だろう。僕自身には「四十七人の刺客」で描かれた大石内蔵助は完全無欠でナルシストと見え、あまり好きになれず一度は途中で投げている。
実際に鎖帷子を着用したりされたのではないかと思う。動くと思いの外熱いので真冬に討入りの時期を定めるといった筋立てにしている。「四十七人の刺客」の面白いところは内蔵助と色部又四郎の知恵比べで、切れ者の色部だが若さ故に策士策に溺れるといった追い詰め方は見事。色部は赤穂浪士は必ず討入りに来るという前提で動いており、来るか来ないか分からないという迷いは一切無い。よくよく考えると、それなら何故警護の者たちに防具を身につけさせなかったのかという疑問も湧いてくる。
浅野内匠頭が殿中で刃傷沙汰に及んだ理由、僕自身は合理的な説明がつかないのなら錯乱したと考えるのが自然ではないかと思う。
討入りに関しては、亡君が討ち漏らしたということもあるが、喧嘩両成敗に持ち込むのが狙いだろうか。なら吉良家も取り潰しとなる。ということは、上野介本人か当主の吉良義周の首を獲らねば単なる押し込み強盗と変わらなくなるか。
忠臣蔵を最初に通しで視聴したのはNHK大河ドラマ「峠の群像」だった。といっても当時は浪士個々人の知識が無く、ほとんど記憶していない。国語の先生が「現代の価値観で当時を描いている」と苦言を漏らしたことくらい。もしも今の若い人たちが入りにくいと感じるとしたら登場人物の多さ故だろう。逆にポイントを押さえればそれ程難しくはないのだけど。
姫路市に三年、加東郡滝野町(現在は加東市)に三年ほど住んでいた。赤穂城には行ったのだけど、その他の浪士所縁の地や室津(瀬戸内有数の港町で遊郭もあった。現在も観光地として賑わっている。女性客も多いとか。海沿いを国道が走るので車窓から覗く景色は良いです)などには行かなかった。残念。
実は年末大型時代劇はほとんど見ていない。恥ずかしながら高校時代に日本史を履修しなかったためか、思考回路が形成されておらず、すっと頭に入ってこないのだ。大学時代、同級生たちが大河ドラマの会話をしていて、ついて行けない自分に驚いた。その後、横山光輝の漫画で読んで補ったりはした。
要は原作小説を読めば理解度が全然違ってくるのですけど。大河ドラマじゃないけど、たとえば「項羽と劉邦」は司馬遼太郎の小説を読んだので比較的理解している(「項羽と劉邦」はアレですね、帝位についた後の劉邦も描くべきだと思いますが、絶頂期で終わらせるのが司馬史観の特徴だとか)。
映画「ハリー・ポッターと死の秘宝 PART1」を観る。原作は一巻しか読んでいないので、把握してないキャラも多いが、映像の力なのだろう、観ていて飽きない。次回で完結か。
劇中、「三人の兄弟」という伝説が死の秘宝の鍵として語られる。おとぎ話風で、やはり末っ子が鍵を握る。3DCGアニメだったが、魅力的に感じた。映画だからクオリティが高いとも言えるのだろうけど、こういう路線の昔話、伝説をもっと観たい。
余談。忠臣蔵のドラマ「瑤泉院の陰謀」を観ていて人形浄瑠璃で説明するシーンがあったが、表現力の高さに驚いた。モーションキャプチャーとは違う動かし方の路線があって、そっちの方にも活路があるのかもしれない。