同時代を彩ったレスラーたちの記録映像でもある――『三沢タイガー伝説~虎仮面7年の咆哮~』
『三沢タイガー伝説~虎仮面7年の咆哮~』という5枚組のDVDを再視聴する。要するに二代目タイガーマスクの試合を収録したもの。
僕は初代佐山タイガーからプロレスを見始めた口なのだけど、二代目も好きなのである。珍しい部類かもしれない。ちなみに初代はセルビデオ(VHSテープ)は持っていて、DVDでの映像パッケージは持っていない。
若き日の三沢光晴と同時代を彩ったプロレスラーたちの雄姿が記録された映像集でもある。
見ていて思うのが、栗栖正伸のスープレックスが意外と見事なのである。収録された試合ではダブルアーム・スープレックスとサイドスープレックスだったか、おそらくアマレスのキャリアがある人なのではないか。小柄で悪党面だが、悪役レスラーとして重宝されたのかもしれない。
スーパー・ストロング・マシーンは巨漢であった。天龍と上背は同じくらいか。だが、身体の厚みで上回っている。それでいて器用に動けたりする。だが、大成はしなかったような印象はある。新日は層が厚いので埋もれてしまったのかもしれない。身体は大きいので馬場に気に入られてもおかしくはなかったと思うが。全日マットに上がった際は天龍や鶴田をターゲットに定めていたようで、二代目タイガーとの抗争には至らなかった。僕的にはマスクマン対決として見てみたかったのだけど、もしシングルマッチが決行されていたら、当時は体格に勝るマシーンが押す展開となったかもしれない。
テッド・デビアスはかなりの長身である。三沢タイガーも思った程低身長ではないようだが、それと比べても身長差がはっきりしている。後にミリオンダラーマンとして人気を博したが、どう見てもアルティメット・ウォリアーのやられ役にしか見えなかった。
川田のムーンサルトアタックも見られる。二代目タイガーもトンボは余裕で切れるのだからできるはずだが、なぜか後方回転系の技は出さなかった。膝を強打する怖れがあるからかもしれない。