原画だと画力が圧倒的なことが一目瞭然――安彦良和展
島根県益田市のグラントワの石見美術館で開催中の安彦良和展と山根公利展、最終日に滑り込む。
まずは山根展から見たが、メカデザイン主体ということもあって工芸的な美しさだった。江津工業機械科を卒業された後、アニメ専門学校を経てアニメーターとなったという来歴で、そういった背景が実際に稼働しそうなディテールとして表れているのかもしれない。
安彦展では、安彦氏が弘前大学の西洋史学科の学生だったが、学生運動で責任を負わされ大学を追われて上京し、虫プロに拾われたということを知る。歴史ものを得意とするのはそういう背景があってのことと知る。少年時代のノートも数点展示されていたが、その時点で本職並みの出来であった。
原画だと画力が圧倒的なことが一目瞭然だった。コンテのさらっとした絵ですら画力の高さが感じられる。老若男女で魅力的なキャラクターを造形するデザイン力の高さ。メカも描ける。そしてその絵を躍動させるアニメーターとしての高い技量。RX-78ガンダムの放つ躍動感は当時はメカデザインに曖昧な部分があったということもあるが、現在でもずば抜けている。そして圧倒的な画力だけでなく、スケールの大きな物語を構想する能力も持ち合わせている(※反面、殺伐とした作風だけでなく家族もの的な構想もあったことが展示されている)。ご高齢となった現在でも画力に衰えが見られないのも凄い。
グラントワに入ったのは午後0時前だったが、見終えたのは3時過ぎだった。三時間近く鑑賞していたことになる。体調に不安もあってというか疲労が抜けなくて最終日まで延ばしていたのだが、やはり山根展の時点で気分が悪くなった。長椅子はあったので休憩しながら鑑賞する。安彦展は会場を二か所使用する大規模な展示で、これでようやく見終わったと思ったら、第二会場に続くとあって、さすがにそこで一旦休憩した。
鑑賞後はレストランでケーキセットを注文して休憩し、午後4時前にグラントワを出る。
グラントワは富野由悠季展以来二度目。島根にUターンしたから今回来れた訳である。
山陰道は浜田―三隅間は開通済み。三保三隅駅の辺りまで。そこから益田市街までは20㎞ほど。国道9号線は起伏が激しい。令和7年度中に三隅―益田間も開通する予定とのことで、開通したら運転がだいぶ楽になるだろう。
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